T : 「初歩的な質問ですが、紅茶鑑定士とはどのような資格なのでしょうか?」
平 : 「紅茶鑑定士は試験を受けて取るような資格ではなく、極めて実践的なものです。
素質はもちろんですが、経験や実績が重要です。だいたい1つの茶園で2~3年修行し、
茶葉の育て方や摘み方、加工、テイスティングに至るまでお茶に関するすべての知識を
学びます。その後、紅茶オークションのバイヤーや大手紅茶メーカーのブレンダー、
またはその広報として活動するのが一般的でしょうか。」
T :「カプールさんは世界最大の紅茶オークション参加資格を所有していると聞きました。
この資格を取ることはかなり難しいことなのでしょうか?」
平 : 「まず、茶葉のクオリティがわかるということが第一条件ですね。そして実績。
また、競り落とした量の茶葉をさばける人でないと難しいでしょう。カルカッタで
行われる世界最大の紅茶オークションに参加できるのは、ごく限られた人数のようですよ。」
T : 「世界最大・・・といっても実力のある限られた人しか参加できないのですね。」
平 : 「競り落とすために事前に行われるテイスティングも大変なんですよ。一日に届く
サンプルが200~300ほどあり、それをすべてテイスティングした後、上質な
茶葉のみをセレクトし、オークションで競り落としていきます。数あるサンプルの中から
上質を瞬時に見極める、優れた嗅覚と味覚、そして長年の経験が求められるわけです。
これがそのテイスティングのときの様子ですね。」 |