強力粉、薄力粉比較
小麦粉と一口に言っても、様々な種類があります。弊社サイトで取り扱いのあるものだけでも、強力粉や薄力粉など、全30種類以上。 そんな数ある小麦粉の中から、お好みのものを見つけて頂くためのひとつの指標となるのが「蛋白」と「灰分」の値です。
今回は、小麦粉の蛋白と灰分の値を、比較しやすいように分布図にしてみましたので、お好みの小麦粉探しに、ぜひお役立てください。 分布図を見る前に、まずは小麦粉に含まれる蛋白と灰分について、簡単にご案内いたします。

蛋白(粗蛋白)について

日本の小麦粉は、一般的に蛋白質の量によって下表のように分類されます。
強力粉 準強力粉 中力粉 薄力粉
11.5~13% 10.5~12.5% 7.5~10.5% 6.5~9%
小麦粉に含まれる蛋白質の含有量が多い場合、パンでいうとオーブンスプリングしやすい、クラムのふわふわとしたものに仕上がります。逆に少ない場合は、クラストはかりっと、クラムはもちっとした状態に仕上がります。
ケーキでいうと、一般的には薄力粉を使用することがほとんどですが、タルトなどに使用する際、生地をしっかりと扱いやすくするために薄力粉と強力粉をブレンドしたり、和菓子などでは中力粉を使用するレシピもありますね。

灰分について

灰分(かいぶん)とは、小麦の胚芽等の部分に含まれる成分で、一般的には粉の色が白いものほど含有量が少なく、色づきがある粉ほど含有量が多くなる傾向にあり、灰分が多い粉を使用してパンを作ると、比較的小麦の風味の強いパンになると言われています。逆に灰分が少ない粉は、小麦の風味が軽い仕上がりになります。
全粒粉のように小麦の外皮や胚乳などをすべて挽いた小麦粉は、製品の性質上、一般的な小麦粉に比べて灰分の含有量も多くなります。
このように味に影響を及ぼす灰分は、含有量によって等級として分類され、前述した蛋白(粗蛋白)との組み合わせにより、各製粉会社で「カメリア」や「バイオレット」などのブランドに分けて製品化されます。
余談ですが、フランスでの小麦粉の分類は日本とは異なり、蛋白(粗蛋白)の含有値ではなく一般的に灰分の含有値によって分類されます。

強力粉・準強力粉の成分比較

※上記データは2014年6月時点のデータになります。
※分析値は原料事情により変動する場合があります。

薄力粉の成分比較

※上記データは2014年6月時点のデータになります。
※分析値は原料事情により変動する場合があります。